Device Automation(以下 DA)を使って、デスクトップ画面を操作してみましょう。
※DAのインストールと設定については「14 DAをインストールしよう」を参照してください。
【1】作成するロボットの概要
タスクバーのメモ帳を起動して文字を入力してから、保存せずに終了する。
【2】デバイスマッピングを作成する
(1)はじめに、今回使用しないプロジェクトは閉じておきましょう。プロジェクトを右クリック→[閉じる]で閉じることができます。
※プロジェクトを閉じても、ファイルは削除されません。
(2)新規プロジェクトを作成します。例えば、「DAプロジェクト」のような名前のプロジェクトを作成してください。
(3)次に、作成したプロジェクトの中にデバイスマッピングを作成します。これは、デスクトップ画面を操作するためのものです。
作成したプロジェクトを右クリック→[新規作成]→[Automation Device Mapping]をクリックします。
(4)オートメーションデバイスマッピングには「local_pc」と入力して、[次へ > ]をクリックしてください。
(5)そして、次のとおりに設定して、[終了]をクリックします。
- Management Consoleベースのデバイスマッピング
- Management Console : Management Console (http://localhost:50080/)
- クラスタ名 : Non Production ※DAに設定した [Cluster]
- 必須ラベル : win10 ※DAに設定した [Labels]
【3】ロボットにデバイスマッピングを追加する
(1)ロボットを新規作成してください。ロボット名は、例えば「DAメモ帳操作ロボ.robot」などを入力します。
(2)次に、[ロボット設定]をクリックして、[デザインモード実行]を[スマート再実行(フル)]に変更します。
(3)ロボットが再ロードされたら、新しいアクションステップを追加して、[アクション]は[デバイスオートメーション]を選択します。
(4)そして、さきほど作成したデバイスマッピングを追加します。これで、デスクトップ画面を操作する準備ができました。
※事前にDAを起動しておいてください。
【4】デバイスワークフローを作成する
(1)1台のパソコンにDSとDAをインストールしている場合は、デスクトップ画面が操作しやすいように、DSの画面を小さくして右端に寄せてください。そして、タスクバーにメモ帳のアイコンをピン留めして、タスクバーは隠さないでください。
準備ができたら、[Device Automation]ステップの[ワークフロー]の[編集]をクリックします。
(2)すると、エディター画面が起動して、レコーダー・ビューにタスクバーが表示されます。
このレコーダー・ビューに表示されているのが実際のデスクトップ画面で、タブは起動しているアプリケーション毎に分かれています。
※タスクバーが表示されていないときは、[Taskbar]タブをクリックしてください。
(3)では、メモ帳を起動する操作を記録してみましょう。
レコーダー・ビューのタスクバーにあるメモ帳のアイコンを右クリック→[Click]→[Left]をクリックしてください。
(4)すると、ワークフローにステップが作成されます。作成されたステップは自動実行されませんので、[ステップオーバー]をクリックして実行してください。
(5)すると、メモ帳が起動します。
(6)ここで、メモ帳の操作の邪魔にならないように、エディタ画面を小さくして、メモ帳が隠れないようにしましょう。
(7)レコーダー・ビューのメモ帳の入力欄を右クリックして、[Enter Text In Field]→[Manually Enter Text]をクリックします。
各項目の位置は、実際の場所からずれて表示されることがあるので、ソース・ビューを確認しながら作業してください。
(8)次に表示されるダイアログには、好きな言葉を入力してください。ここに入力した文字がそのままメモ帳に入力されます。
(9)そして、忘れずに[ステップオーバー]をクリックしてください。
すると、レコーダー・ビューのメモ帳と、デスクトップ画面のメモ帳に、さきほどの文字が入力されます。
(10)次は、メモ帳を閉じましょう。
レコーダー・ビューのメモ帳の[×]を右クリック→[Click]→[Left]をクリックします。[×]の位置がずれていているときは、ソース部分で[閉じる]を探してください。クリックするのは、ソース部分でもOKです。
そして、ここでも忘れずに[ステップオーバー]をクリックします。
(11)すると、次のようなメッセージボックスが表示されますが、ここではボタンをクリックしないでください!
そして、エディタ画面の外側にそーっとドラッグして移動してください。
(12)次に、[メモ帳]([無題 – メモ帳]ではない方)のタブをクリックして、メッセージボックスの[保存しない]を右クリック→[Click]→[Left]をクリックします。ここでも、忘れずに[ステップオーバー]をクリックしてください。
(13)メモ帳が閉じて、レコーダー・ビューのタブからメモ帳が消えました。
(14)ここでエディタ画面を最大化してよく見ると、作成した各ステップに[!]マークが表示されています。これは、例外処理の[TimeOutError]が使えませんよーということで、そのままでも良いのですが、今回は削除してしまいましょう。
※トライステップで囲んで例外処理を有効にしてもOKです。
(15)各ステップの例外処理を削除したら、デバイスワークフローは完成です。保存]をクリックしてから、エディタを閉じてください。
【5】ロボットを実行する
(1)[デバッグ]をクリックしてから三角形のマークの[実行]をクリックして、ロボットを実行します。
メモ帳を起動→文字を入力→保存せずに閉じる、という動きが見えましたか?
※メモ帳起動に時間がかかるときは、デバイスワークフローのメモ帳アイコンクリック後に[Guarded Choice]ステップを追加して、[Guard]は[When seconds have passed]を選択して、待機時間(秒)を指定してください。
DAは使い方にコツが必要ですが、パソコンが自動的に操作されるのを見るのは面白いですよね。(個人的感想)